こいのぼり


9.明くん

作文ワールドU
@ 「あさりとあおやぎ」
A 「リレーで1ちゃく」
B 「自転車に乗れた」
C 「立ち乗り練習」
D 「すじこの味つけ」
E 「あられ」
F 「氷」

 作文ワールド(原点) Uの表紙へ 作文ワールドV(社会科作文) 

W(理科作文) X(スポーツ作文) Y(七五の四行詩)

トップページ 小学生の作文 公立中高一貫校入試の作文


9.明くん

 明くんは小学3年生。このホームページには既に「理科作文」の『モンシロチョウ育て』と『砂鉄集め』で登場している。
 明くんの作文の特長は、日常の何でもない出来事の中に話題を見つけて、一つの話に仕立てていることである。上に掲出したもののほかにも、「ラーメン」「ぶんぶんごま」「せんとう」……等々と続いている。書く材料の見つけ方の参考になるかと思われる。


@「あさりとあおやぎ」

はじめの作文 添削例
 6月3日の日曜日に、ぼくはお母さんとお父さん、ひかりとまさきくんで、三重県津市の御殿場海岸に、しおひがりをしに行った。休み時間も入れて1時間30分くらいもかかった。車で行った。まさきくんが運転をして行った。まさきくんはおじさんだ。
 着いてから、支度をした。ぼくは、ようちえんで作ったいろいろな色のむぎわらぼうしをかぶった。首にタオルをまいてサンダルをはいた。日やけどめをうでと足にぬった。お母さんとひかりは、りょうしみたいなかっこうだった。頭と首にタオルをまいていて、手ぶくろをはめていて、長ぐつをはいていて、長そで長ズボンだったからりょうしに見えた。ぼくとお父さんは、にもつを多くもった。ひかりは手ぶらだった。ずるかった。
 荷物を持って海の家に行った。海の家は13けんくらいあった。一番近かった海の家に入った。風が強かったし、また海の水が多かったから出られなかった。その間、ぼくは海の家でフランクフルトを食べていた。ひかりは真空パックから出したてのトウモロコシを食べていた。30分くらいたって風がおさまった。それに海の水が少なくなったからいける。ぼくはバケツとくまで、それからざるをもって、砂の上をおもいっきり走っていった。ぼくとまさきくんでいっしょに貝ひろいをした。きしにはいなかったけれど、おきに行ったらたくさんいるようになった。くまででねこの手みたいにすなをほった。1回ほるたびに5つくらい取れた。どんどん出てきたのでおもしろかった。
 御殿場海岸はあさりとあおやぎがいる。あおやぎのほうが多くあさりは少ない。あおやぎは目が赤くしぜんにふえたそうだ。あさりは目が黒くて、あおやぎより貝が小さい。もようがちがうから、あおやぎかあさりかわかる。他のしおひがりをする所はネットに入れてさいごに海の家で何キロかはかってもらって、お金をはらう。だけど、ここはすきなだけとってもただだ。1時間くらいつづけてやめた。みんな集まって海の家にもどった。海の家の近くまで来たらにじ色のまき界が1つおちていたのでぼくはそれをひろった。海の家でサンダルと足をあらったついでにまき貝もあらった。
 荷物を持って車に行った。とった貝はクーラーボックスにぜんぶつめこんだ。車で家に帰った。まさきくんの分はおばあちゃんにあげた。ぼくの家の分はお母さんが1回家にもどって、家の中のなべとボウルを持ってきてつめこんだ。海の水も入れた。
 次の日、スパゲッティやみそしるに入れて食べた。すながあって口の中が「ジャリジャリ」いった。
※ 車で行ったこと、まさきくんはおじさんであることなどを初めに書いて、文を整理しよう。
 なお、おじさんは「〜くん」ではなく「〜さん」では変かな。






← ……タオルをまいて、手ぶくろをはめ、長ぐつをはいて、……



← 一番近い家に入った。

← 風が強く、また、海の水が……
← しおが引くまでの間、


← それに、海の水が引いていた。

← ぼくはまさきさん(?)といっしょに、くま手でねこの手みたいにすなをほった。




← あおやぎは目が赤い。あさりは目が黒くて……






← 海の家の近くまで来たら、にじ色のまき貝が1つおちていたので、ぼくはそれをひろった。

※ 貝はどのくらいとれたのだろう。

← ……1回家にもどって、なべとボウルを持ってきて入れた。


◎ すなをはかせ終わる前に食べてしまったというわけだね。

  明くんのもう一つのよいところは、様子を具体的に書くことである。この作文では、お母さんと妹の支度(服装)のことがそれに当たる。
 アサリとアオヤギの違いに触れているのも、知ったことについての喜びを感じさせる。

書き直した作文 添削例
 6月3日の日曜日に、ぼくは三重県津市の御殿場海岸に、しおひがりに行った。お母さんとお父さん、妹のひかりといっしょに、おじさんのまさきくんの運転で行った。休み時間も入れて1時間30分くらいかかった。
 着いてから、支度をした。ぼくは、ようちえんで作ったいろいろな色のむぎわらぼうしをかぶった。首にタオルをまいてサンダルをはいた。日やけどめをうでと足にぬった。お母さんとひかりは、りょうしみたいなかっこうだった。頭と首にタオルをまいて、手ぶくろをはめ、長ぐつをはいて、長そで長ズボンだったから、まるでりょうしのように見えた。ぼくたちは荷物を持って海の家に行った。ひかりは手ぶらだった。ずるかった。
 海の家は13けんくらいあった。一番近い海の家に入った。風が強く、また、海の水が多かったから出られなかった。水が引くまでの間、ぼくは海の家でフランクフルトを食べていた。ひかりは真空パックからトウモロコシを出して食べていた。30分くらいたって風がおさまった。また、海の水が引いていた。ぼくはバケツとくま手、それからざるをもって、砂の上をおもいっきり走っていった。ぼくはまさきくんといっしょにくま手でねこの手みたいにすなをほった。貝はきしにはいなかったけれど、おきに行ったらたくさんいるようになった。1回ほるたびに5こくらい取れた。どんどん出てきたのでおもしろかった。
 御殿場海岸にはあさりとあおやぎがいる。あおやぎのほうが多くて、あさりは少ない。あおやぎは目が赤い。あさりは目が黒くて、あおやぎより貝が小さい。もようがちがうから、あおやぎかあさりかわかる。他のしおひがりをする所ではネットに入れて、さいごに海の家で何キロかはかってもらって、お金をはらう。だけど、ここはすきなだけとってもただだ。1時間くらいつづけてやめた。みんな集まって海の家にもどった。海の家の近くまで来たら、にじ色のまき界が1つおちていたので、ぼくはそれをひろった。海の家でサンダルと足をあらったついでにまき貝もあらった。
 貝と荷物を持って車に行った。とった貝はぜんぶでバケツ1ぱいあった。クーラーボックスにぜんぶつめこんだ。海の水もいっしょに入れた。家に帰って、まさきくんの分はおばあちゃんにあげた。ぼくの家の分は、お母さんが1回家にもどって、なべとボウルを持ってきて入れた。海の水も入れた。
 次の日、スパゲッティやみそしるに入れて食べた。すながあって口の中が「ジャリジャリ」いった。
















← 海の水が多かったから、砂浜に出られなかった。


















※ 「1時間くらいつづけて……」のところで改行し、「1時間くらいして取るのをやめた」としよう。また、次の段落の、前半(4つの文)をこの段落につなげよう。




※ 「家に帰って……」の所で改行する。

 結末もおもしろい。お愛敬というところか。

もどる



A 「リレーで1ちゃく」

 明くんは毎日元気いっぱいだ。作文を週に1つを必ず書くし、運動のほうも楽しそうにやっている。「よく遊び、よく学び」を地で行っている。

 この作文の題は、はじめは「いっしょうけんめい走ったリレー」だった。

はじめの作文 添削例
 5月26日に学校で運動会を行った。紅白たいこうリレーをした。
 3週間前に、リレー選手をきめた。クラスでりっこうほする人が手を上げた。クラスで半分より少し多い人数だ。体育のじゅぎょうの時、運動場でりっこうほした人が走った。ぼくは2位だった。速い人が男4人と女4人、ほけつが1人ずつえらばれた。放課の時、運動場で、1年から3年までのリレーのせん手が集まってきて2回練習した。
 いよいよ運動会の本番が来た。入場門でぜっけんをもらった。男女わかれてならんだ。色べつで、白、黄、緑、赤のチームでならんだ。アンカーはたすきをかたにかけている。入じょうした。トラックを1周してスタートのいちに男女わかれた。1チームは12人で、1年2年3年のじゅんに男女男女と走っていく。
 1年がスタートのいちについた。ピストルが、
「パカーン」
とポップコーンがばくはつしたみたいな音だった。ぼくは赤チームだ。さいしょは3位だったけれど、2番目からは1位だった。かんきゃくはうるさかった。やっとぼくのでばんがくる。ぼくはアンカーだ。ぼくのチームはまだ1位だ。スタートラインにならんだ。後ろを見た。えりかが来た。ぼくがバトンをおとした。すばやくひろった。すぐ走った。1位だった。つかれた。ささ先生が、
「赤1ちゃく、白2ちゃく、緑3ちゃく、黄4ちゃく」
と言った。うれしかった。たい場門から帰った。先生にバトンとぜっけんをわたした。
 せきへもどってから、お茶を飲んだ。



← 半分以上の人が手をあげた。ぼくもあげた。





← ゼッケン
※「男女わかれて……」の文をとって、代わりに「ぼくは赤のチームのアンカーだ」を入れる。

← 1年、2年、3年のじゅんに、男、女、男、女と
※ 「それぞれ半周ずつ走る」とつけ加えておこう。


※ 「かんきゃくは……」のところは「おうえんの声がうるさいくらいにすごかった」とでもしよう。


← まだ1位だった。
※ 「つかれた」をとって、「そのままだれにもぬかれないで、ゴールインした」
※ 「うれしかった」と書かないで、うれしかったようすを書こう。「赤組のみんなは、とび上がってよろこんだ」とでもしよう。
※ おしまいのところも、たとえば「せきへもどると、みんなが大よろこびでむかえてくれた。お茶を飲んだら、つかれがふっとんだ」と、いうふうに、その時のよろこびのようすを書こう。

 テキパキと、よく書けている。特に、練習から本番に移るあたりのところがスパッとした感じでとてもよい。全体によく書けているが、おしまいのところでは「つかれた」のか、雑になっている。ここを、その場の様子を具体的に書いて、仕上げることにしたい。
 なお、せっかく1位になったのだから、題に1位の意味を入れることにした。

書き直した作文 添削例
 5月26日に学校で運動会を行った。紅白たいこうリレーをした。
 3週間前に、リレー選手をきめた。クラスでりっこうほする人が手をあげた。半分以上の人が手をあげた。ぼくもあげた。体育のじゅぎょうの時、りっこうほした人が運動場で走った。ぼくは2位だった。速い人が男4人と女4人、ほけつが1人ずつえらばれた。放課後、運動場に1年から3年までのリレーのせん手が集まって2回練習した。
 いよいよ運動会の本番が来た。入場門でゼッケンをもらった。ぼくは赤チームのアンカーだ。色べつで、白、黄、緑、赤のチームがならんだ。アンカーはたすきをかたにかけている。入じょうした。トラックを1周してスタートのいちに男女わかれた。1チームは12人で、1年2年3年のじゅんに男女男女と走っていく。それぞれ半周ずつ走る。
 1年がスタートのいちについた。ピストルが、
「パカーン」
となった。ポップコーンがばくはつしたみたいな音だった。赤チームはさいしょは3位だったけれど、2番目からは1位だった。おうえんの声がうるさいくらいすごかった。やっとぼくのでばんがくる。ぼくはアンカーだ。ぼくのチームはまだ1位だ。スタートラインにならんだ。後ろを見ていたら、えりかが来た。ぼくはバトンをおとした。すばやくひろった。すぐ走った。まだ1位だ。そのままだれにもぬかれないでゴールインした。ささ先生が、
「赤、1ちゃく。白、2ちゃく。緑、3ちゃく。黄、4ちゃく」
と言った。赤組のみんなはとび上がってよろこんだ。たい場門から帰った。先生にバトンとぜっけんをわたした。
 せきへもどると、みんなが大よろこびでむかえてくれた。お茶を飲んだ。つかれがふっとんだ。
◎ リレーにしぼって書いているがいいのだ。




















← 2番目からは1位になった。
← やっとぼくの出ばんがきた。

 明くんは「モンシロチョウ育て」の観察記録を、並行して書いているところだった。こちらへ。

もどる



B 「自転車に乗れた」

 ふつう自転車に乗れるようになるのはいつごろだろうか。現在は補助輪付きの自転車があるから、それで慣らしをして4〜5歳でも乗れるようだ。明くんはこれを書いた時は小3であったから、遅いほうかもしれない。しかし、……

はじめの作文 添削例
 10月20日の土曜日に自転車の練習をした。ぼくはお母さんとお父さんといっしょに、古わたり公園に行った。タイヤに空気が入っていなかったので、空気を入れた。1年生の時に買った自転車だ。それまでお父さんがさびないようにみがいていたそうだ。ぼくは今まで乗りたくなかったから練習をしなかった。
 さいしょにペダルをはずして練習をした。足で地面をけってそのいきおいで前に進んだ。はじめのうちはなかなか進まず、たおれた。だけどしまいに2mくらいも走れた。お父さんが
「オッケー」
と言ったので、ぼくは次にペダルをつけて練習した。なかなかさいしょはバランスがとれなくて、自転車が横に行ったりへんな方向へいってまっすぐいかなかった。右のペダルを上に向けた。右のペダルに右足をのせておもいっきりペダルをふんだ。そうしたら前に進んだ。左足もペダルにのせた。みんなが、自転車をこいでいる足を思いうかべてまねをしてみたら、みるみるうちに前に進んだ。ぼくは、調子に乗って走ったらどんどん自転車が走っていった。ぼくがお母さんに
「おばあちゃんもよんできて」
と言った。おばあちゃんが来た。ぼくは、おばあちゃんの前に向かって走ったらおばあちゃんが
「ウォウォウォ」
と、わけのわからない言葉を言っていた。2時間かかってグランドを何しゅうも回ることができるようになった。
 今でも毎日グランドを回る練習をしている。




← その時からお父さんが……


◎ ユニークで、とてもいい練習方法なのだろうね。
← たおれてばかりいた。



← さいしょはなかなか
← へんな方向へ行ったりして



◎ じょうずな人の方法を思いうかべたとは、すばらしいことだ。
← ……前に進んだ。調子に乗って





◎ おばあちゃんはびっくりしたのだろうな。それとも、こわかったのかな。
※ 「2時間かかって」で改行する。

 2時間で乗れるようになったとは、すごいことだ。運動能力があるのに加えて、お父さんのコーチがよかったのだろう。

書き直した作文 添削例
 10月20日の土曜日に自転車の練習をした。ぼくはお母さんとお父さんといっしょに、古わたり公園に行った。タイヤに空気が入っていなかったので、空気を入れた。1年生の時に買った自転車だ。その時からお父さんがさびないようにみがいていたそうだ。ぼくは今まで乗りたくなかったから練習をしなかった。
 さいしょにペダルをはずして練習をした。足で地面をけってそのいきおいで前に進んだ。はじめのうちはなかなか進まず、たおれてばかりいた。だけど、しまいに2mくらいも走れた。お父さんが
「オッケー」
と言ったので、次にペダルをつけて練習した。さいしょはなかなかバランスがとれなくて、自転車が横に行ったりへんな方向へ行ったりして、まっすぐ行かなかった。右のペダルを上に回し、、右足をのせて思いっきりペダルをふんだ。そうしたら、前に進んだ。左足もペダルにのせた。みんなが、自転車をこいでいる足を思いうかべてまねをしてみたら、みるみるうちに前に進んだ。調子に乗って走ったら、どんどん自転車が走っていった。ぼくがお母さんに
「おばあちゃんもよんできて」
と言った。おばあちゃんが来た。ぼくは、おばあちゃんの前に向かって走ったら、おばあちゃんが
「ウォウォウォ」
と、わけのわからない言葉を言っていた。
 2時間かかってグランドを何しゅうも回ることができるようになった。
 今でも毎日グランドを回る練習をしている。 


※ 順序を入れかえて、次のようにしよう。
← ぼくは今まで乗りたくなかったから練習をしなかった。お父さんは、自転車がさびないように、いつもみがいていたそうだ。

 ユニークな練習方法はまだ続く。

もどる

虎の水浴